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インプットとアウトプット

2018年夏甲子園大会にみる都道府県(第100回全国高等学校野球選手権記念大会)

本日、2018年夏の甲子園勝戦が終わり、

大阪桐蔭高校が史上初の第2回目の春夏連覇を達成した。

 

都道府県の代表が我々の目に見える形でしのぎを削って勝負を行うという場面は、

スポーツを除くと非常に少ないのではないだろうか。

 

また、スポーツにおいても47都道府県が揃う大会という点に絞ると、

実は夏の甲子園全国高校サッカー選手権大会、国体、インターハイと、数えられる程度だ。

(筆者は生粋のスポーツファンと名乗れるほどではないので、その点ご容赦ください)

 

かつ地上波のテレビ中継で全試合が放送されるという点においても、

我々が現実的に目に触れやすい機会は、やはり夏の甲子園全国高校サッカー選手権となるだろう。

 

各学校が都道府県を代表し、己の目標に向かって切磋琢磨していく様子は、

年を重ねるごとに胸を熱くさせる。

 

 

さて、数字を切り口に各都道府県を見ていくという当ブログで、

早速夏の甲子園の過去の実績を集計しようと息巻いていたところ、

あっさり各数字を集計済みの公式サイトを見つけてしまった。

vk.sportsbull.jp

 

それでは大きな項目でのランキングを抜粋する。

(注釈を見つけられていないが、おそらく第99回大会までの集計)

 

都道府県別優勝回数

 

1位 12回 大阪

2位 8回 愛知

3位 7回 和歌山

3位 7回 広島

3位 7回 東京

3位 7回 兵庫

3位 7回 神奈川

 

→99回の開催のうち7都道府県で55回の優勝(約56%を占める)

 

■優勝回数

 

1位 7回 中京大中京(愛知)

2位 6回 広島商(広島)

3位 5回 松山商(愛媛)

4位 4回 PL学園(大阪)

4位 4回 大阪桐蔭(大阪)

 

→大阪12回優勝のうち4回がPL学園大阪桐蔭

→愛知8回優勝のうち7回が中高大中京

→広島7回優勝のうち6回が広島商

 

■甲子園出場回数

 

1位 38回 北海(北海道)

2位 36回 松商学園(長野)

3位 34回  龍谷大平安(京都) ※第100回の本大会で甲子園通算100勝達成

4位 29回 早稲田実(東京)

5位 28回 中京大中京(愛知)

 

以上のように見てみると、強豪校と呼ばれる高校が優勝回数を大きく引き伸ばしていることが分かる。

強豪校は全国から有望な中学生へスカウト活動を行うため、このような傾向となるのであろう。

 

一方で、今回準優勝をした秋田県の金足農などは選手全員が秋田県出身だそうで、

より地元の応援や注目を浴びたことも事実である。

 

また、NHKの実況や番組「熱闘甲子園」などでも時折言及されるように、

地域の方から見た野球部員などのすがすがしい行動も耳をひく。

 

筆者としては、都道府県の代表として出場しているわけなので、

仮に出身都道府県外の高校に進学しても、

また地元の高校ならなおさら、

より地域に貢献するような部活動を行い、そのうえで地元の応援やサポートを得て、

地域と二人三脚で良い関係を築くことで、

地域貢献→地域からのサポートを得る→良い結果を出す→更なるサポートを得る→地域貢献、

といった良いサイクルを生んで欲しいと考える。

 

プロ野球とは異なり、高校野球はいわゆる「流れ」や試合会場の「空気」が結果に大きく影響を与える。

例えば、2007年夏の甲子園佐賀北と決勝を争った広陵野村祐輔投手(現広島東洋カープ)は当時の決勝を振り返り、

 

ストライクを投げれば会場は静まり返り、ボールになれば会場が歓声に包まれる

 

といった感想を述べている。

佐賀北が同大会で巻き起こしていた奇跡に対して、野球ファンが応援をしたのだろう。

 

 

こういった状況が生まれているように、特に高校野球では応援の力が「流れ」や「空気」に影響を強く与えている。

高校野球チームは地域の力を借り、地域の方は是非地元の野球チームを応援して頂きたい。

それが勝利を掴む大きな力となるのだ。